就職して間もなく自動車を購入しました。人生初めての大きな買い物です。アートフォース「シルビア」。知る人ぞ知るデートカー(そんな言葉もありましたw)です。ちなみに1988年のグッドデザイン大賞を受賞しています。
当時は、車を持ってない男子は女子にもモテません。みんな若いのに無理してローンを組み、デートカーを手に入れます。その代表格が次の御三家。トヨタのソアラ、ホンダのプレリュード、日産のシルビアでした。
その中で、シルビアは200万円を切る価格で、とても良く走るすばらしい車でした。私はシルビアを乗りつぶした後、外車にかぶれて苦労してきましたが、やはり国産の車は故障がなくコスパが本当にいい。
当時のプジョーやシトロエンは特にひどかった。手間がかかるものほど可愛いいという時代が、面倒くさがり屋の私にもあって、エアコンが突然効かなくなるフランス娘「プジョー309GTI」に真夏汗だくで乗っていました。
先輩のサーブ900に同乗する時、引っ張ったドアノブが取れて気まずい思いをしたことがあります。欧州車はやたらプラスチックが弱かった。真っ赤なプジョーのリアスポイラーも変色して、そこだけピンク色でした。さすがフランス娘。泣
都会から広島に帰ってきて久々に国産車にしようと思い、知り合いのディーラーからトヨタ「アリスト」を買ったことがあります。値段もそこそこでしたが、何もかも良くできた完璧な車でしたね。故障は皆無!
まさに走る応接室。あまりにフワフワとした乗り心地のせいで車酔いする人が続出するほど。しばらく乗り続けていた頃、近所にあるスーパーの駐車場で後輩夫婦を見つけ、クラクションを鳴らしたら無視されたことがあります。
発売から数年が経ち中古車が出回るようになると、アリストはヤンキー車へと変貌していきました。自動車保険料も年々増額、イメージも悪くなり結局手放すことに。乗ってる人が怖くて無視されるようになったら終わりですよね。
いろんな車に乗ってきましたが、もうローンを組んでまで自動車を所有する時代ではないのかもしれない。我が家の近所にもカーシェアの「タイムズ」があって、自家用車を持つ必要性を考えてしまいます。今の若い人は車そのものに興味がないと言います。
借金を返済しながら大切に乗ってる愛車を休日にはピカピカに洗車する――当時はそんな感じでした。今は無理して高額な車に乗ってると逆にダサいと思われる。持ち物で自分を飾ること自体がカッコ悪い時代なのです。
カーシェアが進化すると、RVやミニバン、オープンカーと、用途によって使い分けることができるサブスクリプションが流行るのではないでしょうか。短い人生で買える車の数なんて、たかが知れてますので。
そして、そのうち夫婦関係さえサブスクの時代が来るかもしれません。いえいえ、冗談ですよ。乗り換えは車だけにしておきましょう。熟年離婚されて困るのは、だいたいオジサンと相場は決まっているんですから。笑