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考えるな! 感じろ! 〜175回〜

広島県の離島、大崎上島に「アイスティシ」という会社が生まれました。僕が2月から勤めているITスタートアップ企業エクレクトの子会社として今年5月に設立された会社が、アイスティシです。

 

Webサイトの説明文であるdescriptionは、次の通り。「株式会社アイスティシは、都市と地方、社会と住民、企業と人などの関係性を変えることで、これまでにないサービスやソリューションを創造する会社です。

 何のことか分からんって? ダニエル・クイン曰く、――「古いビジョン」と「新しい計画」では世界は救われない。世界を救うのは「新しいビジョン」と「計画の不在」である。(『冒険の書』より孫泰蔵訳)――

 

計画通りものごとが進むような安易な時代はとっくに終わりました。山口周さんも言ってます。「人材が先、計画が後。計画が先で人材は後ではダメ。」アイスティシもとりあえず、賛同する仲間がそろって船出をしました。

経営戦略家である企業トップが考え、その命令に従わせるなど、もう不可能な時代です。社員それぞれの①均等な発言機会と②社会的感受性の高さにより創られる「集団的知性」こそが、企業成功の鍵であるとGoogleは証明しています。


アイスティシがめざす「新しいビジョン」は、まだ誰も見たことのないものであり、フラットで共感し合う「集団的知性」からしか生まれえない。アイスティシとはギリシア語で「感覚」や「知覚」を意味します。――考えるな! 感じろ!――ってことかと。

 

「Don't Think. Feel!」映画『燃えよドラゴン』のブルース・リーの台詞ですよね。カンフーをマスターしたい少年に対する教えとして語るシーンの言葉です。――頭の中だけで考えず、心で感じるものや直感を大事にしよう――

 

アイスティシの若いみんなをサポートするのが僕の役割だと考えています。特に代表取締役は、僕の地元の後輩(熊野中学校卒、かつ海田高校卒)で強い縁を感じている。そして他の取締役も僕よりかなり年下だけど驚くほどクレバー。

 

繰り返します。計画通りものごとが進むような安易な時代は終了しました。僕らおじさんが育った時代は、すでに「とんでもなく時代遅れなマネジメントモデル」(斎藤徹著『だから僕たちは組織を変えていける』)だった訳です。

僕が教えることなどほとんど無いだろうけど、レガシーな企業でグレーな経験は数え切れぬほどしたので、悪しき遺産をディスラプトすることはできると思う。今は彼らと共にパラダイムシフトを起こすことを心底楽しみにしています。