· 

沖縄とウルトラセブン

夏といえば海、海といえば沖縄。20代後半から30代にかけて、毎年のように沖縄に行っていました。沖縄本島、石垣島、宮古島、久米島、等々。石垣も宮古も、それぞれ3度も訪れました。ただただロマンスを求めてw。沖縄諸島は、世界的に見ても、とてつもなく美しい場所だと思います。

 

ウルトラシリーズの脚本家で有名な金城哲夫さんは沖縄生まれでした。私達の世代の子供たちは、ウルトラセブンで社会問題を学んだと言えなくもない。私も第42話「ノンマルトの使者」を見て、ショックを受けた子供の一人でした。日本人が実は先住民族であるノンマルトを侵略していたという話です。結局ノンマルト達は地球防衛軍に壊滅されてしまう。

 

ファンの間では金城さんが、沖縄と日本本土の関係を、さらに米軍に侵略された沖縄戦のことを描いたものだと、いろいろな解釈があるようです。私はそれほどオタクではないので、ここではサラリと触れておきます。ただ、この42話でアンヌ隊員が初めて水着姿になったことは、幼心によく覚えています。笑。

 

86日「広島原爆の日」、89日「長崎原爆の日」、815日「終戦記念日」、そして623日「沖縄慰霊の日」は、上皇陛下が「忘れてはならない4つの日」として挙げられたと聞いています。実は623日は、沖縄を訪れるようになるまで、私にとって「覚えていない日」でした。国内唯一の地上戦が行われ、20万もの命が失われたというのに。今は猛省しています。

 

原爆で亡くなった20万人と、地上戦で亡くなった20万人。何が違うというのか。今日は言葉が見つかりません。戦争犯罪や国際法のややこしい話はしたくはないので、象徴的にウルトラセブンを持ち出すことにしました。ただ、戦後75年も経った今、このことは、もうドラマや特撮番組の中で比喩法によって語ることではないと感じます。日本人にはその勇気が必要なのではないでしょうか。