· 

ラジオ体操ともみじ饅頭

8月最後の週末です。普段なら夏休みも終わるので、小学生たちが、たまった宿題を一生懸命にやっている頃でしょう。私の場合は、遊び呆けた日々を後悔しながら、いつも半ベソ状態でした。毎年のことなのに同じ過ちを繰り返す。ホンマに阿呆なやっちゃ。

 

しかし夏休みが始まったとたんに、宿題を集中して片付けるという怪しからん輩もいました。別に怪しからんことはないんだろうけど、子供的可愛らしさの欠片もないですよね。8月頭には宿題を終わらせている、そんな同級生とは早朝のラジオ体操の公園で会うことがなかった。

 

皆さんも、きっと毎朝ラジオ体操に通ってましたよね? 今年は新型コロナのせいで、恒例のラジオ体操も中止になりました。近所にある「白島中町公園」からラジオ体操が始まる、あの懐かしい音楽が聞こえてこないのは寂しい限りです。私は小学生の時から、この公園でラジオ体操をやっていたのです。

 

「ハクシマ」とはいい響きでしょ? 歴史を感じます。阿川弘之の生地でもあります。阿川さんの作品『亡き母や』に白島のことが書かれています。「白島のもとの地名は箱島、太田川の三角洲の北辺に位置し、閉鎖的な芸州広島藩城下町の中でも特に因循閉鎖的な、それこそ箱で囲つたやうな狭い古くさい地域であつた。」

 

箱かぁ。あれれ、全然良い所じゃないよ。いえいえ、阿川さんは謙遜されているだけです。因循閉鎖的とは、言い換えれば伝統的。私は生まれ育ったトラディショナルなこの街が気に入っていて、今も白島中町公園の近くに住んでいるのです。詳しくは、私の短編小説『黄色いカブトムシ』に詳しく描写してるので、是非お読みくださいw

 

――なーんや、今日のブログは自分の本の宣伝かよ、ヤらしいやっちゃ。最近なんか高尚気なこと書いとると思ったけど、しょせんはステレオタイプな広告屋やなぁ――そんな声が聞こえてきますね。

 

おっしゃる通り。ステレオタイプな人間が多いのも白島の特徴なんです。ステレオタイプとは、言わば伝統的(シツコイ?)、トラディショナルということです。伝統を重んじる――とても大切なことでしょ。「広島と言えばもみじ饅頭」のステレオタイプネタでおなじみの漫才コンビ「B&B」の島田洋七さんも白島出身ですけぇ。笑