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岸田文雄さんのこと

若い頃の岸田文雄さん(kantei.go.jpより)
若い頃の岸田文雄さん(kantei.go.jpより)

自民党総裁選が9月17日に公示されました。河野太郎規制改革相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行の4氏が立候補。投開票は29日。もうすぐです。

 

自民党内の選挙ですから、我々が直接関わることはありません。大統領を選ぶのと違いますからねー。誰がなるべきか論は、ここでは差し控えます。もろもろ影響があるので。汗

 

岸田文雄さんは広島県第1区選出議員です。私は広島市中区に住んでいるので広島1区で選挙権を行使しています。ですから、関わりが深い議員さんには違いない。

 

私より岸田さんと関わりが深かったのが我が愛する妻です。フリーアナウンサーを生業にしている彼女は、国や県を中心に行政イベントを多く経験してきました。

 

国会議員や知事、市長が主賓となる式典の司会を務めたこともある。そんな中、こんな昔のエピソードを彼女から聞いて、岸田さんのファンになったことがあります。

 

広島のとある地元の会合でのこと。バタバタの進行の中、台本で岸田文雄さんの名前がお父上の岸田「文武」となっていた。司会を務めていた彼女は、主催者に問うたが「文武」だという。

 

会場で本人を見て、息子の文雄さんだと分かっていたが、司会者として主催者の決定は絶対です。仕方なく文雄さんの紹介の時、彼女は「衆議院議員岸田文武さんです」とアナウンスをしました。

 

私も広告業をやっているので、イベントで主賓の名前を間違えるなど言語道断。許されることではないと言っても過言ではありません。その一瞬、会場がどよめきました。

 

岸田文雄さんは、その間違いに触れることなく、まるで気づかなかったかのように「ご紹介いただきました衆議院議員の岸田文雄でございます」とサラリと言ったといいます。

 

会合の合間に、妻は走って岸田文雄さんの席に走り、土下座せんばかりに謝りました。その時まだ若かった文雄さんの神対応に、私は驚いたのです。

 

――貴方が悪いのではない。父に比べてまだまだ私の知名度が低いからですよ。だからこれからも一生懸命努力をしていきます――そう言われたそうです。

 

今は「財務省のポチ」だとか揶揄されているようですが、政治家になられたばかりのまだ若いころに、このような神対応ができる政治家を私は知りません。

 

政治家は国民に自分の名前を覚えてもらうことに、ある意味命を懸けています。それを間違えれば激昂されるのは当然のこと。私たち広告会社の人間が最も注意しなければいけないところです。

 

いえいえ、繰り返しますが、私は岸田文雄さんが総裁になるよう応援をしている訳ではありません。岸田さんが人として尊敬できるとても素敵な人物であることを、皆さんにお伝えしたかっただけです。笑